データから見える皆様の「働く」ことに関する想いをお届けします。
周りの皆がどう考えて、日々一生懸命歩んでいるのだろうと思うことがあります。
迷っているときや、自分のこれからを考えるとき、あなたの「働く」ヒントをみつけてください。
今月のテーマ : 農業で働く
日本と海外の就農人口と農業従事者の平均年齢について
| 農業就業者数(万人) | 平均年齢(歳) | (参考) 農地10ha当たり 農業就業者数 |
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| 1990年 | 2007年 | 増減数 (増減率) |
1990年 | 2007年 | 上昇幅 | ||
| 日本 | 293 | 202 | ▲91 (▲31%) |
56.7 | 64.6 | +7.9 | 6.2人 |
| イタリア | 265 | 166 | ▲99 (▲37%) |
57.3 | 60.4 | +3.1 | 1.7人 |
| フランス | 53 *1 | 43 | ▲10 (▲19%) |
50.7 | 51.6 | +0.9 | 0.2人 |
| ドイツ | 65 | 37 | ▲28 (▲43%) |
48.0 | 48.8 | +0.8 | 0.3人 |
| 英国 | 23 | 28 | +5 (+22%) |
53.6 | 58.1 | +4.5 | 0.4人 |
| 米国 | 222 *2 | 221 | ▲ 1 (0%) |
54.0 | 57.1 | +3.1 | 0.1人 |
資料 :欧州委員会統計局「EUROSTAT」、米国農務省「CENSUS OF AGRICULTURE」、農林水産省「農林業センサス」、「農業構造動態調査」
注:
1) 農業就業者は、EU諸国は「Agricultural holders being a natural person」、米国は「principal operator」、
日本は「基幹的農業従事者」
2) EU諸国の平均年齢は、各年齢階層のデータの中央値をそれぞれ加重平均したもの
3) *1は2003年、*2は1997年の数値
4) ドイツの1990年の数値は旧西ドイツ地域の数値
5) 英国は、2003年に統計の定義を変更(2000年までは6ha以上の経営者を対象。2003年からは小麦換算で1.5ha以上の
経営者を対象)したことにより、農業就業者(農業経営者)数が約5万人増加していることに留意
6) 農地は、耕地及び永年作物地の計であり、放牧・採草地を含まない。ドイツは2008年の数値、日本・イタリア・フランス・米国は
2007年、英国は2004年の数値
農林水産省「平成21年度食料・農業・農村白書」147ページより引用(平成22年6月発表)
進む農業従事者の高齢化
就農者数の減少は、欧米諸国でも共通して見られる傾向ですが、日本は農業従事者の高齢化が大きく進んでいます。1990年からの17年の間に平均年齢が7.9歳上昇、次ぐイタリアは平均年齢60.4歳ですが、平均年齢上昇幅は3.1歳にとどまっています。
日本の農業従事者数は、欧米諸国の中でアメリカについで2番目に多いのですが、農業従事が可能な年齢が70歳までと仮定した場合、5年後の食料自給率の行方、食料全般の価格に不安を感じる数字ではないでしょうか。
参考:食料自給率は当該6各国中で一番低い。
(2003年データ:農林水産省「食料自給率の部屋」より)
「子どもに農業を継いでもらいたい・もらいたくない」理由(複数回答)
● 子どもに農業を継いでもらいたいと思う(69.7%)理由

● 子どもに農業を継いでもらいたいと思わない(29.8%)理由

70%が、「自分の子供に農業を継いでもらいたい」
農水省の調査によると、「子供に農業を継いでもらいたい」が70%、「継いでもらいたいと思わない」が30%という数字になっています。
継いでもらいたい理由が「自家の農地を守っていく必要があるため」73%、「・・・地域の農業・農地を守っていく必要があるため」69%と、多くの方が農業・農地の維持を重要視されているのがうかがえます。
継いでほしい回答と、継いでほしくない回答、それぞれにおいて、農業は「工夫次第で休みが多く、労働時間も短くできる」と考える方約50%、そうでないと考える方が約50%という面白い結果が見えます。
継いでもらいたいと思わない理由のトップが、「農業では十分な収入が得られないため」83%と回答。新規就農者が増えるためにも、農業で十分な収入を確保していくことが重要だといえるようです。
農林水産省調 「平成21年度 食料・農業・農村白書」151ページより引用
(平成22年6月発表)
@付加価値をつけ単価をあげる(加工・ブランド化)
A消費者と直接売買し、仲介者への支払い部分をカットすることで単価をあげる、
などが考えられています。
また、農業・水産業の第六次産業化(食品加工・流通販売)は、これからのルール・インフラ作りの面があり、ネット販売の時代であることも含め、大きな飛躍の可能性がある産業と言えるのではないでしょうか。
パソナチャレンジファーム(兵庫県淡路島)・アーバンファーム(東京・大手町)で農業に携わる方20人に聞きました!
農業に興味を持ったきっかけは何ですか?(N=20人)

「ビジネスチャンスを感じた」6人、
「自然が好き」6人が同数でトップであった。「食べることが好き」はゼロ。「その他」の回答には、「資格の必要ない、経験重視と気づいたから」「地球上に存在する全ての生物は何かを食べて生きていると気づいたから」との意見もあった。
農業という業界への期待から、ベンチャー精神を持った方が参入している実態が伺える。
農業をするにあたって心配・不安材料はありましたか?

20名中16名が、なんらかの心配・不安があったと回答。
トップは「経験」5人。収入を心配しているのは、20人中4名にとどまった。
「その他」には、女性が「体力(2人)」と答えている。「選択肢全て」という方も2人いた。
ご実家は農業をされていますか?(N=20人)

専業農家の方はゼロ。全く農業と関係のないご家庭が13人(65%)
パソナで農業参入を目指し研修等に参加されている方々のため、ご実家が専業農家の方がいらっしゃらない結果もうなづける。
やりがいと醍醐味を教えてください。
・ 答えがなく奥が深い。
・ すべてが自分発信。
・ 毎日発見があり、日々成長できる喜び。それに従い作物の品質・収穫量に形になって現れる。
・ 様々な自然環境変化に対応しながら作物を育てていくこと。
・ 同じ野菜でも見せ方や売り方によって、あいての捉え方が異なる点。
・ 自分が育てていた野菜や植物が実ったとき。
・ 整備している畑、作った作物・商品を通じて人の笑顔に触れたとき。
・ まじめに作業をするとやった分だけいい結果がでること。
・ 気づき。植物は答えてくれる。
農業をしていて一番楽しいと感じる瞬間を教えてください。
・ 畑にいるとき。
・ 自然を感じたとき。
・ 野菜が気持ちよさそうに育っているとき。
・ 人とわかちあうとき。
・ 土と触れているとき。
・ 作物収穫の瞬間。
・ 自分の作った野菜が売れて、「美味しかった」と言われたとき
一般の農業に携わる方からの意識調査とは大きく異なるところもあるかもしれませんが、生き生きと農業を楽しんでいる思いが見えてきた結果でした。

