教えて!竹中博士

テーマ : グローバル化の時代を生きる

主任研究員 竹中平蔵

主任研究員 竹中平蔵

「グローバル化」を一言で表すと、東西冷戦終焉後、マーケットが60億人規模とそれ以前の2倍に拡大し、ライバルも2倍になった。その結果、それまでとはまったく違う条件での競争が求められるようになったということだと思います。そしてそれは、私たち働く全ての者にもかかわってきます。
よく例に挙げるのですが、ブラジル銀行東京支店のオペレーターはブラジルにいます。すると日本のオペレーターの給料はどうしてもブラジルの水準に近づいていきます。また、パソコンでできる仕事をやっている人の給料も下がっていきます。対してパソコンがとって代われない職業、たとえば、高度な企画立案や対外交渉の仕事や対面サービス、大工さんやコックさんのような「手に職をつける」仕事はむしろ価値が上がっていきます。
海外の労働者や新しいデジタル技術にとって代わられないようにするためには、どちらの方向に自分の付加価値を高めていくかを考えていくこと。そして、去年より今年、自分がいかに付加価値を高めたか、今年から来年、いかに自分が賢くなっていくか、自分のスキルをどのように高めていくのか、といったことがこれまで以上に重要になってきます。
それには相当なマインドセットの変化が必要ですし、何よりも「自分の身は自分で守る」という覚悟が必要です。厳しいけれども、グローバル化とデジタル革命の時代を生きるとは、そういうことなのだと思います。


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