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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

ライフ 2017.02.24 フランス・パリから挑戦する、日本の地方創生<後編>

文:INITIATIVE編集部

2003年に農業人材の育成を開始し、全国各地で農家や地元事業者と共に地域活性化に取り組んできたパソナグループが、現在チャレンジしているのは「海外からの地方創生」。今回は【前編】に引き続き、フランスのパリで日本の地方創生に挑戦しているパソナ農援隊の田中康輔社長に、パリで地方創生事業を立ち上げた理由や現在の取り組みを聞きました。

※【前編】はこちら



想いに共感してフランス人・日本人が結集


――田中社長にとって縁もゆかりもないフランスで、どのように事業を立ち上げたのですか?

まずはフランスに住んでいる色々な日本人の方々に、今回の構想を話して回りました。特に、ネットワークを作りたいシェフ、バイヤー、メディアの方々と積極的にコミュニケーションを図ったところ、多くの方が賛同して支援をしてくださり、現在ビジネスパートナーとなっているフランス人 ユーリン・リーさんを紹介してもらいました。

ユーリンさんは、“日本酒大使”と言っていいほど、私と出会う前からフランスで日本酒を広める活動をしてきた方です。そこで、ユーリンさんが手掛ける日本食レストランや日本酒のお店と同居する形で、パソナ農援隊のプロモーションショップ『L'épicerie par Pasona(エピスリー・パー・パソナ)』がスタートしました。



――『L'épicerie par Pasona』はどのような施設なのでしょうか?

パリの「2区」と呼ばれる、高級ブティックなどが建ち並ぶエリアにあります。昔は食の市場もあったため、今でも素敵なカフェやビストロ、食材店が並んでいます。流行に敏感な人、食に対して関心の高い人が集まるエリアです。

お客様の9割以上がフランス人で、比較的アッパークラスの方が多いですね。そして、当たり前ではあるのですが、日本好きの方が多く、お猪口で日本酒を楽しみ、お箸で和食を上手に召し上がっています。

チーム力で「日本」を売り込む


――フランス語を話せない田中社長は、どうやって営業しているのですか?

フランス語が流暢に話せる2人の日本人とチームを組んでいます。それぞれパリに25年、13年にわたり在住しているベテランで、フランス人のトップシェフの方々や日本人シェフとの幅広い人脈を持ち、これまでも日仏の架け橋として活躍してきた経験を持つ大変心強い仲間です。

私はレストランを1軒ずつ回りながら、日本食材に興味を持つフランス人シェフや、故郷の地元食材や工芸品を使いたい日本人シェフに対して営業活動をしています。日本食材の魅力を伝え、実際に食べてもらうことで、食材が出来上がるまでのストーリーや文化的背景も深く理解してもらうようにしています。
また、日本の地方自治体からの依頼でプロモーションを行う際は、できる限りそのエリア出身の日本人シェフを巻き込んでプロモーションを行います。単に商品を売ったりPRを行うよりも、シェフの想いを乗せたプロジェクトにしていくと、盛り上がり方が全く違いますね。

また、チームメンバーの持つフランス現地メディアや外国人記者協会への人脈を活かして、メディアに有名シェフから商品の魅力を語ってもらったり、作り手の想いを届ける活動などの情報発信を行っています。



日本食人気をインバウンド観光に活かす


――『L'épicerie par Pasona』オープンから約1年が経過しました。

この1年で多くのミシュランの星付きのシェフが、商品を扱ってくれるようになりました。

例えば、ミシュラン2ツ星シェフのティエリー・マルクスさんは、当社が紹介した愛知県の八丁味噌のパウダーを、塩の代わりに魚料理に使っています。
パウダーになることで味噌の強い香りがまろやかになり、風味を残しつつもカカオのような甘みと苦味を伴って絶妙のバランスの商品だと絶賛してくれています。発酵食品のためワインとの相性も良く、フレンチにとても良く合うと大変嬉しいコメントもいただきました。

昨年9月には、食に関する日本の情報誌に、ティエリー・マルクスさんと八丁味噌の生産者の方のインタビューが掲載されました。今、その八丁味噌パウダーが日本国内でもプレミアムな商品として認知され、販売拡大に繋がっています。

また、日本サイドでも、地元商品のブランド化を目指す自治体や企業・団体から、多くのご依頼をいただくようになりました。これまで岩手県や徳島県、神戸市、JETRO、日本茶輸出組合などからのご依頼で、地域の食材や観光のプロモーションイベントを実施したほか、有名ライフスタイル雑誌とのタイアップイベントなども開催しました。
春に向けてもさらに多くのイベントが予定されています。



――最後に、今後の目標を聞かせてください。

今後はさらに、食やお酒、伝統工芸品のプロモーションに加え、こうした素晴らしい品物が作られている生産現場にフランスやヨーロッパの方々にお越しいただく、インバウンド観光の推進に力を入れていきたいです。

フランスから日本への旅行者は毎年20%ずつ伸びており、大変人気は高いのですが、今のところ東京、京都、大阪などの大都市を巡る旅が主流です。フランス人の旅の大きな動機のひとつが「食」であると言われています。現在はフランスの旅行会社に「食の産地巡り」をテーマとした地方向けツアーの企画を働きかけているほか、観光プロモーションイベントを実施しています。

日本酒や醤油、味噌などの「蔵」巡り、農業や漁業の体験などをパッケージ化したツアーは、想像以上に旅行会社の反応も良く、驚いています。

今後、食をきっかけにしたフランスから日本の“地方”への観光ツアーを増やし、多くのフランス人やヨーロッパの方々にお越しいただくことで、パリから日本の地方創生に貢献していきたいと考えています。

●パソナ農援隊 公式サイト

http://www.pasona-nouentai.co.jp/
●L'épicerie par Pasona 公式Facebookページ
https://www.facebook.com/PasonaAgriPartnersInc.inParis/

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