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コラム:Vol.8【節分を知ってもっと楽しく!もっと美味しく!】

今号は、2月2日の節分についてお伝え致します。節分は邪気払いの行事として定着しており、豆まきをしたり恵方巻きを食べたり、子どもにとっても楽しい行事になっていますね。時代に合わせてアレンジされたり地域によって違いもあるので、元々の節分の意味を理解し、節分という季節のイベントに関する様々な側面を知るとより興味深く楽しめると思います。
煎り豆やいわしは、そのままでは食べづらく感じることがあるかもしれません。食べやすくアレンジして2月14日のバレンタインに使える方法もご紹介します!

節分とは?

節分は「季節を分ける」という意味があり、本来は「立春・立夏・立秋・立冬の前日」を指します。ですが、旧暦では春が1年の始まりと考えられていたので、2月2日は大晦日にあたる重要な日であるため、節分といえば2月2日を指すようになりました。つまり節分は、これから一年が始まる!という前日に邪気払いをする行事として定着したものです。節分は「2月3日」という記憶がある方も多いかと思いますが、今年の立春は2月3日となり、節分が2日になるのはなんと124年ぶりとなります。

福豆の姿もいろいろ

穀物には霊力が宿ると考えられていました。炒った豆を神棚にお供えしたものが「福豆」で、正式にはこの福豆をまいて邪気を払います。また、「福」を体に取り入れて1年間健康に過ごすために、歳の数だけ(もしくは1つ多く)福豆を食べる風習があります。
私は千葉県に住んでいますが、毎年スーパーで買った福豆を使い豆まきをしています(神棚はないです)。地域によっては、大豆ではなく殻付きの落花生をまく習慣が定着しています。また、まいた豆を拾って食べる際の衛生面や片付けしやすさを考慮し、個包装の福豆をまく方もいらっしゃると思います。
このような変化を昔の日本人が見たらどれだけ驚くでしょうか!伝統行事は、残される部分とその時代に合わせて変化したり発展する部分があるところが興味深いですね。

なぜ鬼を追い払う?

災害や飢饉、目に見えない災は鬼による仕業だと考えられていました。また、人の心に住む煩悩のシンボルが鬼であったために、鬼を追い払う行事が生まれました。
「鬼は外!」と言って無病息災を願うと共に、自分の中に居る直したい自分(煩悩)を追い払う気持ちで豆をまくと、気持ち新たに前へ進める気がします。

鬼は鰯(いわし)と柊(ひいらぎ)が嫌い

鬼が苦手なものは豆だけではありません。鬼は鰯の匂いが嫌いです。とげが目に刺さる柊も嫌いです。そのような理由で、焼いた鰯の頭と柊を家の戸口に飾り、鬼が入れないようにします。節分料理として鰯が食べられるのもそのためです。

節分料理をより楽しむために

前述したように、節分では福豆や鰯を食べる風習があります。しかしお子様には食べづらかったり、骨の多い鰯は大人も負担に感じることがあるので、より手軽に楽しめるようアレンジ方法をご紹介します。

鰯は缶詰がお勧め

細い骨が多い鰯は、食べやすい状態にするのに手間がかかります。そこでおすすめなのが骨まで柔らかい鰯の缶詰を利用することです。鰯の蒲焼や味噌煮など、甘辛い味が子どもにも人気です。

ご飯によくあうので恵方巻きの具材にすると美味しいですよ。かに風味かまぼこなどの市販品を利用することでとても手軽に作れます。
ところで「恵方巻き」という名前で全国的にバラエティー豊かな太巻きを楽しむようになったのも、現代版にアレンジされた部分と言っていい点です。

上の写真のように薄焼卵に穴を開けて、鬼のパンツ柄にした物を太巻きに巻いたのが一番最初にご紹介している写真です。子どもも大人も喜んでいました!

福豆は料理にもお菓子作りにも使える

福豆は料理にも使えます。味噌汁や炊き込みご飯に加えると、福豆の香ばしい香りが楽しめます。また、お菓子作りにも使えるのでバレンタインにいかがでしょうか。但し、節分の余りという印象にならないように注意ですね!「福がつくから」といった言葉を添えるといいでしょうか。

袋1つで作れる!福豆とホワイトチョコのココアクッキー| レシピ

材料(10枚分)

福豆 30g
粉糖 適量
◆Aの材料
薄力粉 50g
ココア 小さじ2
砂糖 大さじ2
ベーキングパウダー 小さじ1/2
ひとつまみ
◆Bの材料
サラダ油 大さじ2・1/2
牛乳 大さじ1
ホワイトチョコ(板チョコ) 1/2枚

作り方

  1. オーブンを180℃に予熱する。ホワイトチョコは手(包丁)で小さく折る。
  2. ビニール袋に福豆を入れて布巾をかけ、綿棒やビンの底で砕く。(子ども向けには細かく砕いた方が食べやすいです。)
  3. ②にAを入れる。ビニール袋に空気を入れて口をとじ、よくふって全体を混ぜる。
  4. Bを加えて全体が均一になるように手でもみ、袋の中でシート状にする。
  5. ビニール袋を切り開いて生地を10等分にする。ぎゅっと握って生地を丸め、オーブンシートを引いたオーブンで15分焼く。
  6. 粗熱をとり、粉糖をふる。


旧暦の新年は2月から!まさに今、私たちは見えない敵と闘っていますが、邪気を払い気持ちを新たに前向きに進んでいきたいですね。節分の本来の意味を理解したうえで、時代に合わせて変化していく節分をこれからもお子様と楽しんでいただきたいと思います。

料理家・キッズ食育トレーナー : 玉田悦子さん

キッズ食育トレーナー。1981年生まれ、千葉県出身、3児の母。
食品メーカーにて開発及びマーケティングに携わった後、料理家として独立。
子どもに様々な食材と触れ合って欲しいという思いから食育活動を始め、2016年に3才~小学生を対象とした食育スクール「青空キッチン市川」を開講(現在月18レッスン開講中)。
その他、コラム執筆やセミナー、フォトスタイリストとしてレシピ開発及び料理撮影等を行っている。
モットーは「食卓を囲む全員にとって食事の時間がもっと楽しいものになりますように!」。食事を作る人も食べる人も幸せであるようなレシピの開発に尽力している。

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※玉田悦子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。

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