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コラム:Vol.9【色で楽しむひな祭りの食卓 子どもが喜ぶ可愛いひな祭りメニュー】

今号は、3月3日のひな祭りについてお伝えします。女の子が主役のひな祭りは、食卓も可愛らしい色使いにして喜んでもらいたいですね。実はひな祭りの行事食は、食材の色にも意味が込められています。今回はその色に注目し、楽しい食卓を作るポイントお伝えします。

ひな祭りとひな人形の由来

初めに、ひな祭りとひな人形の由来を確認しましょう。きっとひな人形を大切に思う気持ちが強くなりますよ。
3月3日の桃の節句(ひな祭り)は、女の子の健やかな成長を願う日であるということは、ご存知の通りです。厄を祓う中国の風習や、日本の貴族の人形遊びであった「ひいな遊び」、人形に厄を移して水に流す風習などが結びついて今のかたちになったと言われています。
そのような流れから、ひな人形は子どもの厄を身代わりで受けてくれるものと考えられています。子どもがひな人形に直接触ることで、子どもの厄を人形に引き受けてもらう、という考えがあります。そのため、「ひな人形が汚れるから触らないで」と伝えるのではなく、雛人形の正しい扱い方を学びながら、一緒に飾ったりしまう時間を持っていただければと思います。
初節句には、お子様の幸せを願い、思いを込めてひな人形を贈った方も多いと思います。お子様にも、その思いをぜひ伝えてあげて下さい。小さなお子様には、絵本を読みながらそのような話をすると、大人の愛情を感じとってくれると共に、自然とひな人形を愛おしむ気持ちが育まれるように思います。

色で楽しむひな祭りの食卓

現在のひな祭りの食卓には、正統派の行事食から、ポップなスイーツまで並ぶようになりました。行事食は、季節を表現し、家族の幸せを願う意味が込められています。その点を理解したうえで、主役の女の子が喜んでくれる華やかな食卓が作れたら嬉しいですね。今回は、食材の色に注目しながら、子どもに人気のメニューをご紹介します。

桃色の卵

ひな祭りカラーといえば、桃色です。桃色は、雪が溶けて桃の花が咲くという、春の訪れを表しています。また、赤は魔除けの意味があり、子どもの健やかな成長を願う意味が込められています。
菱餅を用意したり、桜でんぶを利用すると手軽です。今回ご紹介する「桃色卵の甘酢漬け」は、ラディッシュの色を利用したものです。少し時間はかかりますが、寿司酢に漬けるだけで、とても可愛い卵ができますよ。

桃色卵の甘酢漬け| レシピ

材料(卵4個分)

ゆで卵 4個
寿司酢 100ml
ラディッシュ 4個

作り方

  1. ラディッシュは薄切りにしてキッチン袋に入れる。寿司酢を注ぎ、3時間〜一晩漬けて色を出す。
  2. ラディッシュを取り出し、ゆで卵を3時間〜一晩漬ける。色むらができないように、漬けている途中に袋の中身を動かす。

桃色になった卵とラディッシュは、オードブルにしたり、ちらし寿司のトッピングにしても可愛いです!

3色ひなあられ

ひな祭りカラーは、桃色の他にも緑と白が挙げられます。「緑」は厄除けや健康の意味を、「白」は子孫繁栄の意味を表します。また、緑と白で、雪からでた春の新芽を表します。

今回は、お餅を使ったひなあられの作り方をご紹介します。桃色はいちごチョコで表現!手作りならではの斬新な味付けは、子どもにも人気です。ホワイトチョコや抹茶チョコでも作れます。時間が経つと湿気てしまうので、作ったらすぐに召し上がって下さい。

揚げないサクサク3色ひなあられ(いちごチョコ・黄粉・抹茶)| レシピ

材料(餅2個分)

切り餅 2個
いちごチョコ(あればパフ入りの板チョコ) 30g
◆Aの材料  
粉糖 小さじ2
黄粉 小さじ1
少々
◆Bの材料  
粉糖 小さじ2
抹茶 小さじ1/2
少々

作り方

  1. オーブンを160℃に予熱する。
  2. 切り餅を5mm角に切り、オーブンシートをしいた天板に広げてオーブンで15分焼く。
  3. イチゴチョコは粗く刻み耐熱容器に入れ、電子レンジ(600w)で40秒程度加熱して溶かす。餅の1/3量を加えチョコを絡める。
  4. オーブンシートの上に③を並べ、チョコを固める。
  5. AとBはそれぞれビニール袋に入れて混ぜ、②の餅を3等分して加え、軽くもむようにして餅にまぶす。

子どもと作るちらし寿司

春らしさや金(富)を連想させる黄色も、縁起が良いことからひな祭りの料理に取り入れられます。緑の菜の花や、白い蓮根(酢ばす)、黄色い卵がトッピングされたちらし寿司は定番であり、とても素敵な食卓になります。
ひな祭りといえば、甘辛く煮た野菜を酢飯に混ぜ込む「五目ちらし」のイメージがあるかもしれませんが、手作りをする場合は、刺身を数種類ちらした海の幸たっぷりのちらし寿司の方が、準備に時間はかかりません。
酢飯と具材を用意して、子どもに盛り付けてもらうと楽しいですよ。刺身や卵焼きは、包丁初心者でも切り易いので、お子様に切ってもらうのも良いでしょう。

ちらし寿司は、最後に盛り付けたものがよく見える、ということを意識して盛り付けることがポイントです。張り切って刺身を最初に盛り付けてしまいがちなのですが、そうすると卵焼きばかり見えるちらし寿司になってしまうので、出来上がりを意識しながら盛り付けてもらうと良いですよ。



和食は、料理を通して四季を表現したり、行事食を作ることで家族に対する愛情を表現しています。その点が世界中で評価されていることは、コラムvol.3 でお伝えした通りです。行事食も時代と共に変化しますが、根底にある日本食文化の心はぜひお子様にも伝えていただき、アレンジを楽しんでいただきたいと思います。
ひな祭りを通して、子ども達が和食の素晴らしさを感じたり、大人の愛情を感じてくれたら嬉しいです。

料理家・キッズ食育トレーナー : 玉田悦子さん

キッズ食育トレーナー。1981年生まれ、千葉県出身、3児の母。
食品メーカーにて開発及びマーケティングに携わった後、料理家として独立。
子どもに様々な食材と触れ合って欲しいという思いから食育活動を始め、2016年に3才~小学生を対象とした食育スクール「青空キッチン市川」を開講(現在月18レッスン開講中)。
その他、コラム執筆やセミナー、フォトスタイリストとしてレシピ開発及び料理撮影等を行っている。
モットーは「食卓を囲む全員にとって食事の時間がもっと楽しいものになりますように!」。食事を作る人も食べる人も幸せであるようなレシピの開発に尽力している。

『プロフェリエ』の玉田悦子さんのページはこちら

※玉田悦子さんは、パソナグループのグループ会社『プロフェリエ』に所属するプロの方です。

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