本文へスキップします。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

HR 2018.02.13 知的生産性向上を実現する「働き方改革」の処方箋

文:株式会社パソナ Dotank本部 東日本ソリューション事業部長 薮本佳典


「成果に直結する業務」を見定められているか


昨今、多くの企業が「働き方改革」に取り組んでいることと思います。その本来のねらいは、知的資本を高め、新しい価値創造によって未来に勝ち残るために必要な競争優位性を獲得することにあります。
しかし実際には、業務を効率化すること自体が目的となってしまっている企業も多いのではないでしょうか。

従来からの業務改善プロジェクトでは、まず全業務を洗い出して実態把握をし、分析・課題抽出を行ったのちに改善を実行するというプロセスがとられてきました。しかし、最初のステップである実態把握が非常に大変です。

社員に対して、インタビューやアンケート、作業時間の自己申告などを行うことが多いですが、事務局側・個々の社員の双方に非常に多くの工数がかかるため、継続的な調査が困難という課題もあります。
業務を可視化すること自体が目的化してしまうことも少なくありません。

さらに、ホワイトカラーやナレッジワーカーの生産性は、製造業の現場よりも実態把握が困難です。

製造現場では、個人の振る舞いが行動成果に表れやすいため、行動が合理化されればミス率が下がり、時間当たりの処理件数が増えるといった測定が可能です。

しかしホワイトカラーやナレッジワーカーは、思考判断や調整を行ったり、付加価値のある作業やビジネス資産の獲得など、単純に時間の長短だけで判断できない業務に携わっています。
また、売上高や業績を指標に使おうとしても、生産性が高かったから好成績を収めたのか、たまたま外部環境が良かったためなのかを判断するのは難しいでしょう。さらに、社内でどのようなポジションに就いているかによっても、求められる成果は異なってきます。

つまり、実態把握のための測定を行う前に、各ポジションに求められる成果=ジョブディスクリプションを明確に定義することが重要となります。
そして、そのジョブディスクリプションを会社の戦略と照らし合わせ、「成果に直結する業務はどれか?」という観点から業務を分類する必要があるのです。

「WIIP」が変える業務の実態把握の仕組み


こうした考え方を踏まえてパソナが提供しているのが、知的生産性向上の支援サービス『WIIP( Work Innovation to Intellectual Power、ウィープ)』です。WIIPでは、業務の分類・測定手法にこれまでとは異なるメソッドを用いています。

まず調査前に業務の分類を行います。業務を6種類に整理し、「成果に直結する」「成果を補助する」という2軸を掛け合わせて、12のカテゴリーに分類します。

このとき、業務の粒度を最適な大きさにすることと、業務に求められる成果という観点から分類するのがポイントです。パソナでは、さまざまな企業で多様な業務のコンサルティングを行ってきたノウハウがあり、的確な粒度で業務を整理するためのサポートに強みがあります。

また測定においては、社員の負荷を極力減らしながら、実態数値の信頼性を確保できる手法を取り入れています。例えば選挙の出口調査では、投票数の約1%にあたるサンプル数を無作為に抽出することで、全体の95%を把握できると言われています。それと同じように、100%のデータを求めるのではなく、取得可能なデータからファクトの妥当性を確保することを目指しています。

具体的な測定には、スマートフォンのアプリを用います。個々の社員に1日に数回、自動でアラートを送り、「その時点で行っている業務」と「今の気分」を画面上で選んでもらうだけのシンプルな仕組みです。
たった2回のタップで済むため、継続的な測定でもほぼ負荷を感じることなく、オンタイムでの報告を得ることができます。



対象となるチームの規模や業務の種類数にもよりますが、おおよそ3カ月から半年くらい測定を継続すると、信頼に足るデータが取得できます。得られたデータは、業務全体で成果に直結した比率を見ることができたり、業務単位でポジティブ/ネガティブな感情がどのくらいあるかや、「ワクワク業務比率」といった分析結果を見ることができます。

また、ローデータを抽出して、チームメンバーのパフォーマンスとマネージャーの感覚値がマッチしているかどうかの分析に活用している企業もあります。全社で導入する前に特定のチームでトライアル導入することも可能です。

こうして業務の分類・測定を行うことで、成果に直結しない業務を発見し改善することができるようになります。また、感情調査の結果を活用することで社内の「適材適業務」も実現できるようになると考えています。

継続的なデータ取得で真の「働き方改革」を実現


変化が激しい現代では、ある時点の定点情報で改善プロジェクトを行っても、経営環境の変化に対応しきれない可能性が考えられます。人手不足感もある中、限られたリソースでより創造的な業務を行い成果を上げ続けていくためには、WIIPのような仕組みを活用して継続的にデータを取得していくことの意義は大きいでしょう。

最近では、RPAやBPOの導入を検討している企業に向けて、WIIPを合わせてご案内するケースも増えています。PDCAで言えば、「ロボットを導入して○時間、○人分の業務が置き換えられた」というのはDとCにあたります。
しかし、そもそもP=「何を成果とするのか」が不明確だと、正しく成果を評価することはできません。

ですから、業務改善に対してロボットの導入がどのような効果をもたらしたか、人の働き方がどのように変わったかを検証するのに、WIIPの仕組みを活用できればと考えています。

WIIPで働き方のデータを蓄積することで、個々の社員に合わせた研修を実施したり、管理職が部門全体の傾向を見ながらマネジメントするといった活用も期待できます。それらは人事部門の業務効率も改善し、経営層の的確な経営判断にもつながるしょう。

知的生産性を高め、社員が新たな価値創造を行うことで、業績が向上する。そんな働き方改革の実現を目指して、これからもパソナは支援を続けていきます。

●パソナ「BPOサービス」HPはこちら 
https://www.pasona.co.jp/clients/services/bpo.html

(「HR VISION Vol.18」より)

あわせて読みたい

新着記事

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ページトップへ

パソナJOBサーチ パソナグループFacebook
  • JOB博
  • 家ゴトコンシェルジュ