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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

ひと 2019.01.30 南部靖之コラム ソーシャル・ソリューション・カンパニーとして時代の転換点に立ち向かう


時代の転換点にある日本


今年、「平成」が終わり、新たな元号がスタートします。
昭和から平成へと元号が変わった1989年は、バブル景気の真っただ中。当時は、2年後にバブルが崩壊するなどとは、誰も予想していませんでした。

その後、平成の時代に入ると、グローバル化やIT化が急速に進み、パソコンとインターネットが普及し、誰もがスマホを持つようになり情報環境が激変しました。
また、働き方も大きく変わりました。終身雇用・年功序列といった、戦後の高度成長期を支えてきた働き方は、もはや過去のものになりつつあります。世界一の貯蓄率を誇り、誰もが土曜日も一生懸命働いていた時代から、先進国の中で最も祝祭日が多く、貯蓄率も最低水準の国となりました。

歴史は繰り返します。「いざなぎ景気」を越えたと言われている今の好景気も、今年以降、大きく落ち込むかもしれません。また、AIやビッグデータは、現在の産業構造や私たちの働き方を一夜にして激変させる力を秘めています。

時代が変化するとき、多くの人は不安になります。将来への不安が広がれば、社会全体がますます委縮して、活力を失ってしまいます。世の中が変化するときこそ、私たちは新しいことに挑戦する勇気を持たなければなりません。

私の好きな言葉に、インドの偉大な政治指導者 マハトマ・ガンディーの言葉があります。

“The future depends on what we do in the present.”
(未来は「今、我々が何を為すか」にかかっている)

私たちの今の行動が、やがて来るであろう未来を創っていきます。時代の変化をただ漫然と受け入れるのではなく、自ら立ち向かって世の中を変えていく。私たち一人ひとりがそうした気概を持つことが、何よりも大切です。

あらゆる才能・能力がつながるプラットフォーム「Job-Hub」


パソナグループが今、注力している事業の一つが「Job-Hub」です。「Job-Hub」は、国や地域、産業や職種を越えた、あらゆる分野の仕事・学び・特技・趣味・文化などを通じて、人と人、たくさんの才能・能力が結びつくプラットフォームです。

私は以前から「将来『雇用する/雇用される』という概念がなくなる」と言い続けてきましたが、近年のITの発展がそれを可能にしました。

Job-Hubは人が企業に雇用される働き方ではなく、一人ひとりがその才能・能力を活かし、好きなとき、好きな場所で、好きな仕事ができる、自立した個人が主役になる社会を創るエンジンです。
また、企業にとっても、常に人材を雇用しつづけるのではなく、案件やプロジェクトに応じて、必要な人材を必要な期間、活用することができます。個人がイキイキと働き、それにより企業が繁栄し、豊かでサステナブルな社会になる。まさに「三方良し」を実現する社会インフラとなります

一身独立して、一国独立す


こうした取り組みを通じて、パソナグループが目指すのは「社会のあり方改革」です。
福澤諭吉の『学問のすゝめ』に「一身独立して、一国独立す」という言葉があります。これは、個人が国や企業に頼るのではなく、一人ひとりが自立して、はじめて国や企業が強くなるという意味です。

人生100年時代と言われる中、企業の寿命は30年、いや、今ではもっと短いかもしれません。こうした時代だからこそ、私たちは企業に依存することなく、自力を高めて自立し、自らの人生を切り開いていく必要があります。

そのためには、人生のすべてを企業にゆだねる「企業依存社会」から、一人ひとりが安心して、自分の生き方・働き方を自ら選択し、デザインすることのできる「個人自立社会」に転換しなければなりません。そしてそれこそが、これからの時代における、真に豊かな「社会のあり方」ではないでしょうか。

個人自立社会における「互助」の重要性


「個人自立社会」において重要となるのは「互助」という考え方です。
これまでの「企業依存社会」においては、起業を志す方、専門スキルを活かして働く個人事業主の方、音楽家やアーティストなど、企業に属さずに働く方を支える仕組みがありませんでした。

一方、「個人自立社会」では、自立した個人がそれぞれの能力を活かしてお互いに支え合う、「互助」の仕組みによるセーフティネットが鍵となります。

ベースにあるのは、「向こう三軒両隣」の精神です。昔の長屋では、例えばお醤油がなくなったらお向かいさんに借りに行く、お隣さんが忙しいときには子どもの面倒を見てあげるなど、それぞれの持っているものをお裾分けしたり、互いに協力しあう「互助」の文化がありました。

こうした「互助」の精神を地域コミュニティに広げ、例えば一人ひとりが自らの時間の20%を社会に還元する。そうして集まった多様な才能・能力を、地域通貨やポイントのようなものを使って交換し合う、「ミューチュアル・エコノミー(互助の経済)」を創ってはどうか。
この古くて新しい「互助」の精神が、自立した個人がイキイキと活躍できる、真に豊かな社会の実現に向けたポイントとなるでしょう。

ソーシャル・ソリューション・カンパニーとして


パソナグループは「社会の問題点を解決する」会社、すなわち「ソーシャル・ソリューション・カンパニー」です。当社はこれまで、常に高い志と使命感を持ち、新たな社会インフラを構築し、社会に変革をもたらしてきました。

リーマンショック後の空前の就職難の時代には、若者に就業ブランクを空けることなく、働きながら学べる環境を提供する「フレッシュキャリア社員制度」を実施。また、東日本大震災後は、東北地方で産業復興と雇用創造に向けて、国や自治体と連携した就労支援事業のほか、インバウンド事業等を手がける複数の社内ベンチャーを創業しました。さらに、兵庫県淡路島をはじめとする全国各地で実施している地方創生事業も、人口減少と産業の空洞化に直面する地方の雇用創造に向けた取り組みです。

時代が大きく変化する今、人手不足と言われる雇用環境が、この先、一変するかもしれません。どのような時代においても、パソナグループは確固たる覚悟と使命感を持って、働く人を守っていく。そして、地方創生事業やベンチャーを通じて新たな雇用を生み出していく。

これからも、ソーシャル・ソリューション・カンパニーとして、働きたいと願う誰もが安心して働き、自ら創る明るい未来に思いをはせることのできる社会の実現に向け、挑戦してまいります。

(2019年1月発行「HR VISION Vol.20」より)

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