本文へスキップします。

そのお弁当箱、土に還ります ~バガス容器でつなぐ食と農の循環~

そのお弁当箱、土に還ります ~バガス容器でつなぐ食と農の循環~

パソナグループで農業生産や加工・販売を担うAwaji Nature Farmと食品包装資材の専門商社 折兼が共同で推進するバガス容器を活用したフードサイクリングの取り組みが、農林水産省「サステナアワード2025」において優秀賞を受賞しました!

本アワードは、農林水産省が推進する「あふの環2030プロジェクト」の一環として実施され、食・農林水産分野におけるサステナブルな取り組みを表彰するものです。

今回は、2月に実施された授賞式の様子と共に、淡路島の現場で実践されてきた“循環の仕組み”が、どのように生まれ、取り組まれてきたのか。その背景と、取り組みを支えてきた人たちの想いを紹介します。

バガス容器とは

 
 
 
 
 
 
 
 
▲写真提供:折兼

バガスとは、さとうきびを圧縮したあとの搾りかすのこと。従来は廃棄物として処理されていたさとうきびの搾りかすを、容器として有効利用するために開発されました。

プラスチックだけでなく、木材パルプの代替にもなるため、森林保護にも繋がります。また、生分解性を持ち、環境負荷の軽減に役立ち、プラスチック容器と比べてCO2排出量が削減できます。

「サステナアワード2025」優秀賞 受賞! 

2月2日、東京・千代田区にあるAgVenture Lab(アグベンチャーラボ)にて授賞式が開催され、受賞者に賞状が授与されました。
        
\ 優秀賞を受賞! /


▲(左から)
株式会社折兼 SDGs推進グループ マネージャー 服部貞典さん
Awaji Nature Farm 生産事業部 部長 村田善紀さん

本取り組みでは、折兼グループが製造する、サトウキビの搾りかす「バガス」を原料とした環境配慮型容器を、パソナグループが淡路島で展開する飲食施設等で使用。使用後の容器を回収・堆肥化し、その堆肥を淡路島の農地で再利用することで、「食べる→使う→育てる」までを一気通貫で循環させるフードサイクリングモデルを実現しています。

今回の受賞では、Awaji Nature Farmが淡路島で実践してきた循環型農業の知見と、折兼が持つ環境配慮型容器の供給・流通ノウハウが融合し、プラスチック容器の代替として普及が期待されるバガス容器を「回収・堆肥化・農地での再利用」まで含めた資源循環の輪に組み込んだ点が評価されました。


▲バガス容器を利用したお弁当例
(リストランテ・スコーラのお弁当)

 


▲お弁当を食べた後は食品残渣とともにコンポスタ―へ


▲堆肥発酵 


▲作った堆肥でお野菜を育てます


▲おいしいお野菜を収穫

▼こちらも是非ご覧ください!
農林水産省 公式YouTubeチャンネルより
バガスフードサイクリングの取り組み【サステナアワード2025入賞作品】

Awaji Nature Farm×折兼 インタビュー
共に取り組む循環型農業と食の未来づくり

今回の受賞にあたり、本取り組みを推進するAwaji Nature Farmの村田善紀部長と、折兼でパソナグループを担当してくださっている、今村菜翼さんにお話しをお伺いしました。

“容器”を、資源として循環させる挑戦

―今回の取り組みが始まったきっかけを教えてください。


▲株式会社折兼 今村菜翼さん

今村さん(以下、敬称略)
最初のきっかけは、2022年11月に淡路島で開催された、“食”を通じたウェルビーイングな社会の実現を目指すイベント「ワールドシェフ王サミット2022」で、弊社のバガス容器をご使用いただいたことです。

―「環境に配慮した容器の導入」だけではなく、循環型の取り組みに発展した理由は何でしょうか。


▲Awaji Nature Farm 村田善紀 部長

村田
「ワールドシェフ王サミット」終了後、イベントで使用されたバガス容器を回収し、コンポストで堆肥化しました。
その堆肥で育てたジャガイモを分析したところ、安全性や品質にも全く問題がなく、美味しいジャガイモができました。
そこから、イベントに限らず、パソナグループが運営する飲食施設や社員のお弁当にも使っていこう、という話につながっていきました。


▲回収した使用済みバガス容器をコンポストに投入


▲2023年6月 折兼と共同で行ったジャガイモ収穫祭の様子

 ―現在は、どのような場面で折兼のバガス容器が使われていますか。
村田

現在は、社内研修のお弁当をはじめ、パソナグループが運営する飲食施設のテイクアウト用容器や、社内向けお弁当などグループ内の多くの場面で使用しています。 特に新入社員研修では、食べた後のお弁当を自分で分別することで、環境意識を育てる教育の一環にもなっています。

 ― 一方で、課題もあると伺いました。
村田

現状、堆肥化するための容器回収ができているのは新入社員研修やイベント時が中心で、日常的なお弁当容器の回収は十分に行えていません。
パソナグループ 社会貢献委員とも日々連携しながら進めていますが、仕組みが不十分なままでは、衛生面や臭いの問題が出て、継続できなくなるリスクがあります。
だからこそ、まずはしっかりとした回収スキームを整えたうえで、次のステップに進みたいと考えています。
グループの皆さんにもご協力をお願いすることがあると思いますが、よろしくお願いします。

これから目指す未来
 ―今回の取り組みを、今後どのように発展させていきたいですか?
村田
まずは回収率を高め、循環型の仕組みをきちんと確立することです。 淡路島は観光地という特性もあり、一人当たりのゴミ排出量が多い地域でもあります。
だからこそ、パソナグループとして淡路島で「ゴミの分別・堆肥化・次の食につなげる」という実績を数字と共に示していきたいと考えています。
最終的には、淡路島から循環型のモデルを発信し、他の企業や地域にも広げていけたらと思っています。

今村
バガス容器は、サトウキビの搾りかすといった廃材を再利用して作られた、環境に配慮した容器です。
まずは、こうした容器の存在を知ってもらい、実際に使ってもらうこと。その積み重ねが、環境問題を自分ごととして考えるきっかけにつながると考えています。 今回の取り組みは、パソナグループと一緒でなければ実現できませんでした。これからも一緒に、環境のことを考え、行動していけたら嬉しいです。
 今回の受賞は、Awaji Nature Farmと折兼がそれぞれの強みを生かし、現場で一つひとつ積み重ねてきた取り組みが、社会的にも評価された結果です。 パソナグループは今後も、パートナー企業や地域と共に、地域資源を活かした循環型農業と食の未来づくりに貢献してまいります。