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INITIATIVE「自分のキャリアは自分で創る」WEBマガジン

ひと 2018.07.05 中高年・シニア人材の更なる活躍機会の創出を目指す!パソナマスターズの取り組み

話:パソナマスターズ 代表取締役社長 中田光佐子

今年4月、高い専門知識と豊富な経験を有する中高年・シニア人材(マスターズ人材)の更なる活躍機会の創出を目指す「株式会社パソナマスターズ」が設立されました。株式会社日本雇用創出機構と、株式会社パソナのマスターズ人材サービスを統合し、グループ各社のマスターズ人材の活躍機会を広げる新たなプラットフォームへと事業が拡大しました。今回は、パソナマスターズの中田光佐子社長に、事業の今後の展望や、ご自身のキャリアについて聞きました。



<パソナマスターズHP> https://www.pasona-masters.co.jp/

中高年・シニア人材支援の新たなプラットフォームに


パソナグループでは、まだ55歳定年が一般的だった1980年から、社会に先駆けて中高年人材の能力開発や、経験豊富な定年退職者のセカンドキャリアを支援するサービスを展開してきました。

パソナマスターズの前身である日本雇用創出機構では、中高年の方々のキャリアを活かし、雇用機会を創出していくという理念にご賛同いただいた約70社の株主・賛助会員企業と共に、経験豊富で有能な中高年・シニア人材を中小企業へと橋渡しする「人材ブリッジバンク事業」を行ってきました。

現在の日本は「人生100年時代」「超高齢化社会」を迎え、シニア人材の活躍を推進することは社会全体の喫緊の課題です。

年齢にかかわらず、新しい知識を学んで再び仕事に戻ったり、副業・起業等の多様な働き方にチャレンジしたり、ボランティア活動で社会参加するなど、人生設計の新しい描き方が必要になってきています。
政府が「リカレント教育(学び直し)」や「リフレクション(内省)」を推進しているのは、とても良い機運だと感じています。


▲東京と大阪で開催した、パソナマスターズ設立記念セミナー「人生100年の設計図 ~企業、個人、社会がいま準備すること~」

「人生100年時代」の人生設計のあり方


「人生100年時代」と言われる現代においても、企業で長年活躍されてきた方々が、定年後やセカンドキャリアに向けた準備を行う機会は限られています。

そこでパソナマスターズでは、定年を迎える前の50歳くらいの年齢で、あらゆる方が改めて自分のキャリアを振り返り、自らの望む人生のあり方や豊かな生き方とは何かについて、しっかりと考える機会を得られる社会を目指していきます。

具体的には、キャリアコンサルティングはもとより、中高年の方々がライフスタイルに合わせた多様な働き方で、これまでの経験や知識を活かすことのできるお仕事のご案内や、企業の定年後のセカンドキャリアに関するプログラム構築、OB人材の就労支援サービス等を行ってまいります。

現在、パソナマスターズを通じて活躍する最高齢のスタッフの方は79歳の男性です。3年前から大学で研究補助業務に携わり、当初はフルタイムで、その後は年齢やライフスタイルに合わせて少しずつ就業日数を調整されて、現在は週2日勤務をされています。

他にも、財団法人で就業している75歳のスタッフの方は、70歳からフルタイムで就業をスタートし、72歳からは週3~4日勤務に変更するなど、これまでの経験を活かしながら柔軟な働き方で活躍されています。

このような、いきいきと働く中高年・シニア人材を今後さらに増やしていけたらと考えています。


▲パソナマスターズでは定年後を見据えた就労希望者に対して独自の福利厚生が充実

転機になったグローバル人材育成事業


私は新卒でパソナに入社し、東京や大阪で営業や支店長を経験しました。約20年間のキャリアの中で大きな転機となったのは、パソナが2011年に大阪府から受託して実施した「中小企業グローバル人材育成事業」の立ち上げのプロジェクトマネージャーとしての経験でした。

このプログラムは大阪府の中小企業の海外進出をサポートする人材を育成するために、日本国内の若者を対象に、インド、中国、台湾、香港、ベトナム、シンガポールなど海外での語学研修や職場実習を行うものです。

このプロジェクトは誰も手掛けたことのない社会的にも先駆的な取り組みで、全くゼロからの立ち上げでした。正解が何なのか誰も分からないため、とにかく手探りでしたね。しかし、パワー溢れる少数精鋭のメンバーのおかげで、無事に成功させることができました。

この事業に関連して最近嬉しかったことは、プログラムの卒業生から「会社でベトナムの責任者に就任することになった」という連絡があったことです。
「ベトナムへの出発を前に、プログラムに参加した当時のことを鮮明に思い出しました。前を向いて新しいことにチャレンジする気持ちをもらったのはこのプログラムでした。グローバル人材として育てていただいたことへの感謝と、ベトナムで自分を試すチャンスをいただけたことをご報告したくて」という嬉しいメールでした。

プログラム参加から7年を経て、その方の人生の節目に思い出してもらえるような仕事ができたことが大変嬉しく、感慨深かったです。


▲一緒にゼロから道を切り開いた「中小企業グローバル人材育成事業」の立ち上げメンバーと

「外柔内剛」を大切に、周りの人の可能性を引き出す


私は仕事をする上で「外柔内剛」の姿勢を大切にしています。外見は穏やかで柔らかい印象を与えながら、心の中には強い意志を持つこと。仕事をする上での良い意味のしなやかさを持ちたいと思っています。
そして「外柔内剛」を心掛けながら周りの人と関わることで、その方々が、何らかのご自身の良さや可能性を見出せるような存在になれたらといつも思っています。

周りの人と接する際にも、自分の視野の狭さや価値観の偏りによって、目の前の優秀な人材の可能性を見落とさないように気をつけています。そのためには、常に自分の中に“ダイバーシティ”を持ち、相手を受容すること。そしてとにかく「相手に関心を持ち、よく見ること」が大切です。

相手に関心を持つことは、相手に対する敬意であり、敬意が相手に対する信頼につながります。
これまで仕事でかかわった方の中で、その人から何も得られなかったという人は誰一人としていません。必ず自分に無いものを持っていて、魅力、スキル、自分にない視点や参考になる意見を持っています。そこに年齢や役職は関係なく、すべての人の中に宝が眠っています。

周囲の人に自分にないものをどんどん見つけて、その人の良いところを引き出すことが、パソナグループの仕事である“人を活かす”こと、“ライフプロデュース”の原点だと考えています。
「人生100年時代」では、人はそれまでの経験を活かしながら、何度も学び直しを行い、何度も新しいことにチャレンジすることになります。パソナマスターズにおいても、人生に挑戦する方の背中を押し、共に歩みながら、人生の節目で頼っていただけるような仕事をしていきたいです。

パソナマスターズはこれからも、「生涯現役社会」の実現に向けて、中高年・シニア人材の活躍をサポートするプラットフォームとなり、マスターズ人材の方々のより良い人生と未来を創るお手伝いをしていきます。
 

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