
転職活動とともに資格取得を検討している方もいるのではないでしょうか。資格を取得することにより、転職先の選択肢を広げることが可能です。また、自分の持つスキルを資格という形で証明できるようになります。
しかし、資格の種類が多すぎて、どの資格を選んだらよいのか分からないという方もいるでしょう。
本記事では、転職に役立つ10の資格を紹介します。また、選び方や転職成功のコツも見ていきますので、ぜひ参考にしてください。
転職に資格が役立つ3つの理由
転職に資格が役立つ理由は次の3つです。
- 職種・業種の選択肢を広げられる
- 知識・スキルを証明できる
- 年収アップが見込める
より詳しく、それぞれの理由を解説します。
職種・業種の選択肢を広げられる
資格を取得する利点の一つとして、転職先となる職種・業種の選択肢を広げられる点があります。
業務を遂行するためには、特定の資格が必要な業種が一定数存在します。
具体例としては、不動産取引を行うためには宅地建物取引士、資産運用などの設計に関する仕事に就くためにはファイナンシャルプランナーなど、就職するために資格が必須になるケースも多くあります。
そういった業種の場合、応募条件として資格の提示が求められるため、資格取得により転職できるフィールドを広げられるでしょう。
知識・スキルを証明できる
資格は、知識・スキルを目に見える形で相手に伝えることが可能です。
そのため、未経験の業種を目指す場合でも、転職時に採用担当者に資格という形で自身の習得している知識・スキルをアピールできるようになります。
また、就職後も資格に関する知識・スキルを習得していると判断され、新しい仕事にチャレンジできる可能性も高くなるでしょう。
年収アップが見込める
資格取得により、幅広い知識や技能を習得していることを証明できるため、転職活動の面接時にスキルに応じた年収を提示できるでしょう。
また、転職後、資格取得で習得したスキルをより向上させることで対応できる業務の幅が広がり、昇進・昇級の機会獲得にもつながる可能性があります。
転職に役立つ資格の選び方

資格を選ぶ場合、目指すキャリアに適しているか、現在のレベルに適した難易度かを意識することが大切です。ここでは、資格の選び方を解説します。
目指すキャリアに適しているか
「高い年収が見込めるから」といった理由のみで資格を選択することは避けた方がよいでしょう。
職種・業種によって役に立つ資格は異なります。目指しているキャリアに必要のない資格や役に立ちにくい資格を選んでしまうと、転職や年収アップには活かしにくいでしょう。
自分の関心や経歴、目指しているキャリアに適している資格を選択することが大切です。
現在のレベルに適した難易度か
自分の現在のスキル・経験で目指せるレベルの難易度かを見極めることも重要です。
資格の難易度を測るのに、合格率だけに注目してしまう方もいますが、難易度は合格率だけでなく、合格までの学習時間や出題内容などを含めて考える必要があります。
難易度が高すぎる場合、経済的・時間的な負担が大きくなるため、心身ともに疲弊してしまう可能性もあります。
経済的・時間的な視点から合格が見込めそうな資格を選ぶこともポイントの1つです。
ビジネス職におすすめの資格5選
ここでは、ビジネス職におすすめの5つの資格を比較しましょう。
※受験料に幅がある記載の箇所は、受験するランクや級によって金額が異なっています。
資格 |
資格概要 |
役立つ業種・職種 |
役に立つ理由 |
受験料 |
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS) |
エクセルやワードなどマイクロソフトオフィス製品のスキルを証明できる |
パソコンで業務を行う業種 |
エクセルやワードなど仕事に必要なパソコンスキルを習得できるため |
10,780~12,980円 |
TOEIC® |
日常生活やビジネスシーンで必要な英語力を証明できる |
ビジネスシーンで英語を使用する業種 |
海外出張や赴任者の選抜においてTOEIC®のスコアを参考にしているケースが多いため |
7,810円 |
日商簿記検定 |
企業の経営成績および財政状況を把握する技能を証明できる |
経理担当者をはじめ、全ての職種 |
企業の経理事務の業務を遂行するために必要な会計知識が得られ、財務諸表を理解できるようになるため |
2,850~7,850円 |
ファイナンシャルプランナー |
金融知識や住宅ローン、保険、税金、不動産などの専門知識があることを証明できる |
・保険会社
・金融機関
・不動産会社
・労務や福利厚生に関する職種 |
お金に関する幅広い知識を習得できるため |
8,000~20,000円 |
中小企業診断士 |
中小企業が経営課題に対応するために診断やアドバイスを実行する能力を証明できる |
・コンサルティング会社
・会計事務所
・金融機関 |
経営コンサルタントとして働ける知識や考え方を習得できるため |
第1次試験:14,500円
第2次試験:17,800円 |
幅広い業種や職種に役立つ資格としては、MOS・日商簿記検定が挙げられます。
TOEIC®やファイナンシャルプランナー、中小企業診断士は、英語・金融・経営コンサルティングとそれぞれ特化している分野があるため、目指している業種に役に立つ場合、資格取得を検討しましょう。
参照:Microsoft Office Specialist「受験するには|受験料・価格」
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC® Listening & Reading Test|受験料・支払方法」
参照:日本商工会議所・各地商工会議所「商工会議所の検定試験|簿記」
参照:NPO法人日本FP協会「FP技能検定」
参照:一般社団法人 金融財政事情研究会「FP技能検定」
参照:一般社団法人中小企業診断協会「令和5年度中小企業診断士第1次試験案内・申込書」
サービス職におすすめの資格5選
次にサービス職におすすめの5つの資格を比較しましょう。
資格 |
資格概要 |
役立つ業種・職種 |
役に立つ理由 |
受験料 |
サービス接遇検定 |
サービス業務に必要な心構えや対人心理の理解、ふるまいを習得できる |
・宿泊業
・観光業
・鉄道業
・運輸業 |
サービスに対する考え方や行動の型を習得できるため |
3,800~7,800円 |
リテールマーケティング(販売士)検定 |
豊富な商品知識や接客技術を習得し、販売のプロになれる |
・小売業
・製造業
・卸売業
・サービス業
・流通業界 |
商品知識や販売技術だけでなく、マーケティングなどの幅広い知識を身につけられるため |
4,200~7,850円 |
接客サービスマナー検定 |
接客サービスの能力を証明できる |
・エアライン、ホテル、ブライダル業界
・医療・介護業界
・金融機関 |
接客サービスの基本からビジネスマナーやクレーム対応など幅広い知識と技能を習得できるため |
5,000~12,000円 |
レストランサービス技能検定 |
料飲サービスのプロとしての技能を証明できる |
・料飲サービス業界 |
レストランで求められる接客サービスやテーブルマナーなど料飲サービスのプロとしての知識と技能を習得できるため |
6,500円(学科)/10,000~23,500円(実技) |
接客販売技能検定 |
レディースおよびメンズファッション販売やギフト販売において適切なアドバイスができる能力を証明できる |
小売業界 |
販売職として必要な接客技能を習得できるため |
16,000~38,800円 |
5つの資格はそれぞれ証明できる能力が異なります。
例えば、サービス接遇検定ではサービス職として必要な心構えを、リテールマーケティング(販売士)検定では商品知識と接客技術を習得できます。
サービス職に役に立つ資格を選ぶ場合、サービスにおいてどのような知識や技能を習得したいかを明確にしておくとよいでしょう。
接客に関する資格について興味がある方は下記の記事もご覧ください。
参照:公益財団法人実務技能検定協会「ビジネス系検定|サービス接遇検定|受験要項」
参照:日本商工会議所・各地商工会議所「商工会議所の検定試験|販売士」
参照:NPO法人日本サービスマナー協会「接客サービスマナー検定|個人受検|試験日程と試験会場」
参照:一般社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会「技能検定|2023年度 技能検定実施公示」
参照:一般社団法人日本百貨店協会 接客販売技能検定事務局「接客販売技能検定|検定試験内容」
資格取得で転職活動を成功させるためのコツ
資格を取得するだけでは必ずしも転職活動が成功するわけではありません。効率的に学習することや転職活動との優先順位を考えておくことが必要です。
ここでは、転職活動を成功させるためのコツを見ていきましょう。
効率的に学習する
転職活動を視野に入れて資格取得を目指す場合、資格取得のために働きながら学習を進めるケースも少なくありません。仕事の合間をぬって、効率的に学習を進める必要があります。
効率を考えると通信講座やスクールの受講もおすすめです。
また、試験対策のためにテキストを使用する場合もあるでしょう。テキストに関しては、試験を行う団体で販売している決められたものがあれば、それを使用することが一般的です。
書店で一般的に販売しているテキストは、発行会社によって、内容は同じでも記載の仕方が異なります。
そういった場合、自分自身が学びやすいと直感的に感じたテキストを選択すると、学習を進めやすくなります。
視覚的に印象に残るテキストが好みの場合、試験対策のポイントが赤字やイラストで解説されているものを選びましょう。
自分自身に適しているテキストを選択し、効率的に学習を進めることがコツの1つです。
転職活動との優先順位を考える
転職活動と資格取得の優先順位を考えることも大切です。資格によっては難易度が高く、取得までに長期間かかる場合もあります。
その場合は、転職活動において現在資格取得のために勉強中であること、試験には合格するつもりであることをアピールします。
勉強中であることは知識があることの証明に他なりません。また、伝えることで絶対に合格するという決意も強くなります。
ただし、合格に自信がない場合は、資格取得まで転職活動が長引いてしまう可能性も否定できません。
転職活動と資格取得の優先順位を考え、資格取得の前に転職活動を終わらせることも検討しましょう。
現職で学習時間を確保できない場合、転職後に資格取得を目指すことも選択肢の1つです。
まとめ 資格を活かして転職活動を成功させよう
資格取得により、転職活動において職種・業種の選択肢を広げられたり、対外的に知識・スキルを証明できたりします。
しかし、取得する資格が目指すキャリアや現在のレベルに適していない場合、資格取得に費やした費用や時間が無駄になってしまう可能性も否定できません。
どの資格を取得するのかは、十分に検討しなければなりません。
自分のキャリアに適している資格を取得し、転職活動の成功を目指しましょう。
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